AKUDOKU

トップページ

SHARE

借金王の懺悔と悩み9~そうだ 会社を辞めよう

>本記事は、当サイトが紹介しているネットビジネスに参加し成功された方から寄書頂いたものです。
>寄書者は、借金を完済し、資産を作ることができました。
>かような結果を出すことができるビジネスを紹介できたことは誇らしくまた光栄なことだと思っています。
>これを良い機に、また、お得なセミリタイア情報を掘り出していく予定です。

 
ある日、普段、営業していた会社の総務部長から相談がありました。
 総務部長というと偉そうに聞こえますが、率直に言うとなんでも屋です。主な業務は会計や就業規則の改正とか色々ありますが、他の部署が担当できない案件を総務が引き受けるのです。大企業の総務部長は権限が大きいですが、中小企業だとオーナーの言うとおりにするような仕事が多いのが実情です。営業していた会社はそんなどこにでもある会社の1つです。そのため、チラシ作成も総務部の案件であり、部長自らが印刷屋と会うのも珍しくないのです。その総務部長が、
 「あんた、文章かける」と唐突に聞かれました。
 「どんな文章ですか」とこちらが問いかけると、
 「いやさ、社長が自叙伝出したいというのよ。であんたもしよかったら、あんたのところ見積もりにいれてもいいけど。どうよ」と聞かれました。
 おお、これはでかくて美味しい案件だなあ。色めきだちました。しかし、うちは倒産寸前だし、今こんなでかい案件受けて倒産したらやばいし、どうしたものか。
 予算はいくらですかと聞くと、総額400万円と確かに大きい案件です。
 しかし、より深く聞いてみるとただ文章を印刷するだけではなく、文章も社長が書いたようにして欲しいという案件でした。
 要するに、ゴーストライターの案件のウチに加えて欲しいとのことで、インタビューもコミコミの案件でした。わかりやすく言うと印刷もひっくるめて作業全部、誰かにまるっと委託したいということでした。
 もともと、この案件は、総務部長が本来責任を負うものですが、その会社にはあまり文学的な文章を書く人間がおらず、そこで私にも声がかかったというのが真相でした。
 ひょっとしたら、これで借金の一部は返せるかもなあと思いました。全額は無理にしても、一部返せれば相当楽かも。
 「この案件、私個人で請け負ってはダメですか。私が責任を負います。その代わり、その期間、会社の資料や写真をすべて見せて下さい。社長のインタビューも私が担当します。その400万円という予算の枠内で納めて見せます」と言い放ちました。
 そこで総務部長は、私にテストライティングをさせ、見せてみると、当時、3万字の自叙伝案を書きましたところ、社長が気に入ったため、軌道に乗せることができました。
 そして数日後、私は、事務員に退職届を出し、アルバイトの形でその会社に常駐することになりました。
 事務員は激しく怒りました。専務には携帯電話で退職を伝え、私は、事務員には、「私が会社にいたら迷惑だから辞めるの。あなたのイヤミももう聞けない」と伝えるとともに、退職届を提出しました。
 専務は、「残念だ。君には残って欲しかった」とぽつりと言いました。しかし、専務は、意外と残務処理はしっかりしており、後日、いくばくかのお金が振り込まれていました。また、離職票も届き、これで次の転職に踏み出すことになりました。これが専務と私の最後の会話で家臣団はこれで1人も事実上いなくなり、専務幕府も同時に崩壊しました。風の便りに聞くとその事務員も私の悪口をさんざん専務に言ったそうですが、いまさら関係ありません。その後会社は1年くらい命脈を保ち、時々、明かりが点されていたようでしたが、1年後看板も見なくなり、会社は倒産しました。当時の事務員がどうなったかは分かりません。一時期は楽しく、遊んで暮らした会社でそれなりに愛着はありましたが、崩壊するときはあっという間です。
 新潟に行ったダメ社員も今はどうしているかは分かりません。意外と会社での人間関係は会社が終わったら希薄になるのでしょう。